【グリフォイ・ベルモット】スペイン、カタルーニャ地方プリオラート流、ベルモットの楽しみ方について

2020年2月10日(月)、Grifoll Vermouth (グリフォイ・ベルモット)が、輸入元・株式会社飯田様から発売されました。年末日本プロモーションでも好評で、たくさんのご予約をいただきました。お待たせしていました方々に、ようやくお届けできとても嬉しいです!今日は、スペイン、カタルーニャ地方プリオラート流、ベルモットの楽しみ方について綴ってみようと思います。 2019年11月グリフォイ・デクララセミナー 東京 ベルモットとは ベルモットは、スペイン語でVermú ベルムー、カタルーニャ語でVermutベルムットと発音します。(語尾のトはかなり控えめに) ワインをベースにニガヨモギなどのハーブやスパイスを配合して造られたフレーバードワインです。ちなみに、ベルモットという名前はドイツ語のwermut(ニガヨモギ)に由来するそうです。   レウス市内にある、ベルモット美術館(Museu del vermut)   イタリアやフランスが有名ですが、スペインでも伝統的に造られていて、特にガウディの生まれ故郷、 カタルーニャ州タラゴナ県レウスのベルモットは有名です。レウスは18世紀に貿易の街として栄え、醸造・蒸溜所もたくさんありました。レウス産の織物や、蒸留酒、そしてベルモットは、パリや、ロンドンをはじめ、国際的に取引されていました。レウスからプリオラートまで、内陸に向けて約40kmと非常に近く、昔からプロオラートにもベルモットの文化は深く根付いていました。近年は、スペイン全土でブームを巻き起こしていて、バルセロナやマドリードなどの都会にも、ベルモット専門バルが増え、 若者からも愛される飲み物として復活しました。   少年時代のアントニ・ガウディの銅像。レウス       プリオラートのベルモットとは ベルモットと言えば、白を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、赤ワインの産地プリオラートでは、やはり赤が主流です。プリオラートの家庭では、週末のお昼、アペリティフにベルモットと、オリーブの実、ムール貝、ベルベレチョス(ザル貝)の缶詰などをいただくのが慣習で、この慣習(ベルモットを飲みながら、オリーブや貝をつまむこと)をまとめて「ベルムット」と呼びます。その後、パエリャやフィデウアなどを家族で囲みながらワインに移ります。DOQプリオラートの白ワインの割合は、最近少しづつ増えてきているとは言え5%と非常に少なく、やはり伝統的には赤ワインを飲むのが主流です。     「グリフォイ・ベルモット」誕生のきっかけ エルモラール村の我が家にいらしたお客様に、アペリティフとしてお出ししていたグリフォイ家のベルモットを、多くの方から「買って帰りたい」と言われたのがきっかけでした。スイス、ドイツ、タイ、シンガポールのインポーターの方々が特に熱心でした。2019年に晴れて商品化が叶い、2020年2月、日本での販売もスタートしました。   「グリフォイ・ベルモット」の特徴 「グリフォイ・ベルモット」の特徴は、ベースワインに「エルゴス」の赤、ガルナッチャ・ネグラを100%贅沢に使っています。グリフォイ・デクララの全てのワインは、自社畑、手摘み、有機栽培のサスティナブルな農法のもと造っています。また、エルモラール村に自然に育つ、ローズマリーやタイムをはじめとした、二十種類以上 の地中海のハーブを配合していることです。アロマティックで、すっきりした酸と、ほのかな甘みが心地良いベルモットです。 ワイナリー犬メルロと「エルゴス・ネグレ(黒い犬)」。 カタルーニャ語で、エルゴスは”犬”、ネグレは”黒”の意味。 通常、スペインの産地では赤ワインのことを、Vino Tinto(赤ワイン)、 カタルーニャではVi Negre(黒ワイン)と呼ぶ。 「エルゴス・ネグレ」は、黒犬と、黒ワインのWミーニングを持つ。   プリオラートの伝統的なベルモットの飲み方 オンザロックでいただく場合、相性が良いオリーブの実や、オレンジの皮を浮かべると、途端にお店の気分が味わえます。お酒が弱い人は、ガセオサ(Gaseosa=日本語でソーダ) をシフォン(Sifón=日本語でサイフォン)で泡立たせて、ベルモットと割って軽やかな気泡を楽しみながらいただきます。たくさんのハーブが漬け込まれてできたベルモット。疲れた時や、暑い夏の日にも、ハーブ特有のほのかな苦味と、ワインベースの酸と、そしてちょうどよい甘さが やさしく食欲を刺激してくれます。生活を健康に、そしてコミュニケーションを豊かにしてくれるベルモット。ぜひ、日本でもこのカタルーニャの文化と共に、たくさんの人々に愛されることを祈っています。   グリフォイ・ベルモット テクニカルシート ブドウ品種: ガルナッチャ・ネグラ 100% ブドウ畑: 有機栽培、持続可能性、自社畑 標高: 250m 産地: スペイン-カタルーニャ- プリオラート地方-エルモラール […]

siurana priorat

プリオラートの歴史を紐解く。

カタルーニャ州タラゴナ県、プリオラート地方(コマルカ・プリオラート=地方行政区)には、 23の村(ムニシピオ=自治体)が存在し、全人口は1万人も満たない、 雄々しい自然に囲まれたワイン産地です。       プリオラート地方の中に、DOCプリオラート(特選原産地呼称)と、 DOモンサン(リベラ・デブレ(Ribera d’Ebre)地方も一部含む) という2つのワイン原産地が存在します。       この地に住んでまず心奪われたのは、その歴史の深さです。 愛犬と歩くいつもの散歩道も、歴史を知ると、 まるでその時代にタイムトリップしたかのような感動に包まれます。 そこで、この地方の歴史を紐解いてみようと思います。     プリオラート地方でのブドウ栽培とワイン造りの歴史は、ローマ時代よりも前に遡ります。     歴史は流れ、711年。イスラム教徒のムーア人がイベリア半島に侵入すると、 わずか数年間でカタルーニャを征服するものの、 キリスト教徒による国土回復運動(レコンキスタ)で プリオラート地方は、12世紀にはキリスト教圏に復活しました。       その後、南仏プロヴァンスからこの地を訪れたカルトジオ会の修道士たちが、 1194年、イベリア半島で一番最初のカルトジオ会修道院をプリオラートのシンボル、 “聖なる山”モンサンの麓に建設しました。             こうして”神の階段”を意味するスカラデイ修道院(Cartoixa d’Scala Dei)が誕生しました。 プロヴァンスで培ってきた、ブドウ栽培の高い技術や知識を携えた修道士たちにより、 プリオラートのブドウ栽培やワイン造りは、年月をかけて目覚ましい発展を遂げました。     この地方の名前「プリオラート」の由来は、スカラデイ修道院と深い関係があります。 “プリオール”は「修道院長」を意味し、”プリオラート”とは、 「修道院長の領土」という意味で、 文字通り、この地方の農民たちは、ブドウや穀物を始めとした 農作物をカルトジオ修道院に納めていました。       1835年、スカラデイ修道院の所有地は国家によって没収され※、 小規模農家に分配されたため、修道院は解散、 […]