10月になり、グリフォイ・デクララの収穫は最盛期を迎えています。
9月7日、DOQプリオラートのガルナッチャ・ネグラから始まり、
朝も夜も休日もなくワイナリーはフル回転。
収穫前に、どうしても済ましておきたい仕事がありました。
それは、グリフォイ・デクララのホームページリニューアルです。
話は遡りますが、スペイン留学より前の福岡時代、スペインやワインとはかけ離れた世界、
出版印刷会社に新卒で入社し、営業として日々鍛えられていました。
1年間勤めたものの、広告デザインの世界に惹かれ、その当時、大卒も多かった
福岡デザイン専門学校でグラッフィック・デザインを学び、
広告代理店にデザイナーとして就職しました。
今思えば、この頃から頭のどこかで、会社や場所にとらわれず、
手に職をつけて、PCさえあれば世界中どこでも暮らせる、
そんな仕事ができたらいいなぁと、思い描いていたのだと思います。
スペイン語ゼロで、バルセロナにやって来ましたが、
Webマーケティングの会社がデザイナーをちょうど探していて、
幸いなことに働きながら、Webデザインを
一から学ばせていただくという幸運に恵まれました。
その“昔取った杵柄” で完成したこのホームページ。
久しぶりのあの達成感を味わえて、嬉しかったです。
サイトは、スペイン語、英語、ドイツ語、日本語の4ヶ国語。
思った以上に時間がかかりましたが、何とか収穫までに仕上げることができて、ひとまずホッ。
今現在、DOQプリオラートには、109軒のワイナリーがあります。
1980年代、“プリオラートの五人組”の影響で、
過疎化で衰退していたプリオラートが、一躍世界の注目を浴びる有名ワイン産地になってから、
国内外の資産家や大手企業が参入し、創業されたワイナリーが大半です。
そんな中、グリフォイ・デクララのように、プリオラートのこの地で5世代に渡って
ぶどう栽培をしながらワイナリーも営むファミリーはほんの一握りなので、
ホームページでは、そのことについてまずお伝えさせていただきました。
●グリフォイ・デクララHPより抜粋
グリフォイ・デクララは、創業1880年、5世代に遡るファミリー経営のワイナリーです。家族に伝わる古い文書に、グリフォイのファミリーネームが1736年から登場しており、少なくともその頃には自家消費用にブドウ栽培を営んでいたことが明らかになっています。
グリフォイ家は数世代に渡って、エルモラールの土地で 、ブドウ 、オリーブ、アーモンド の栽培に献身的に取り組んできました。
今日それらのブドウ畑、オリーブ畑、アーモンド畑の72区画は、5代目当主ロジェール・グリフォイ・デクララの下、 有機栽培と伝統、祖先の知識を受け継ぎながら、新しい技術と融合させて栽培しています。
家族と、そして自分が生まれ育った大切な村だからこそ、エルモラール村の原風景を守りたい、
そんな想いが人一倍強いロジェール。
同年代の友人は都会に出ていき、農業を継ぐ若者は片手に余る中、
ワイン造りを通じた新たなプロジェクトに魂を捧げています。
●グリフォイ・デクララHPより
未来の世代のために
新しい時代の到来と共に、私共の村は過疎化し、物凄い速さで高齢化が進んでいます。
今現在、村の人口は280人を下回りました。
既に過疎化で苦しんでいたプリオラートが、エルモラール村の過疎化を阻止するこの新しい計画を打ち出す引き金となりました。 グリフォイ・デクララのチームの大半は、学びを終え経験を積んだ後、家族と共に田舎の生活に戻ったエルモラール村の人々で構成されています。 このプロジェクトと、村の原風景 を守る活動に 、 働く事ができる若い世代の村人のほぼ40%が関わっており、持続可能性という点でも 社会的サイクルを完成させています。
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グリフォイ・デクララのポリシーは、自然への敬意と革新、研究、そして持続可能性への取り組みを忘れることなく 社会への義務を果たす、 強固な柱に基づいています。 私共は、地域の経済発展と、農村の雇用の向上 、ブドウをはじめ、オリーブ、アーモンドなどの農業の発展に精一杯努めます。
私もグリフォイ・デクララ・チームの一員として、
このプロジェクトを支えていきたいと思います。
今日も収穫と仕込みで活気溢れるグリフォイ・デクララより。
●グリフォイ・デクララ ホームページ
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